FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:年末商戦による強い結果を好感した買い優勢

NYダウは351.82ドル高の36302.38ドル、ナスダックは217.89ポイント高の15871.26ポイントで取引を終了した。クレジットカード会社、マスターカード(MA)のデータで今年の年末商戦の小売売上高が17年ぶり最大の伸びを示すかなり強い結果が明らかになり、寄り付き後は上昇した。さらに、新型コロナ、オミクロン変異株の入院リスクが他のコロナ株に比べ低いとの最新研究結果も手伝い景気回復が続くとの期待に終日堅調に推移した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は史上最高値を更新した。VIX指数は17.96から17.68へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の円売り優勢

ドル/円は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大が続く中でも米国の年末商戦が好調だったことから、米国株相場が堅調に推移した。リスク選好の円売りが優勢となり、一時114.91円と11月26日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。市場では『日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが出やすい状況だ』との声も聞かれた。 

 

ユーロ/ドルは、NY市場に限れば狭いレンジでのもみ合いに終始した。この日は主要な米経済指標の発表もなく、手掛かり材料に乏しく大きな方向感は出なかった。 

 

ポンドは全面高となった。ポンド/ドルは一時本日高値となる1.3445ドル、ポンド/円は154.47円まで値を上げたほか、ユーロ/ポンドは0.8424ポンドまでポンド高に振れた。英国市場はクリスマスの振替休日のため休場だったが、全般ポンドを買う動きが優勢だった。ジャビド英保健相がオミクロン株の感染が急拡大する中でも、『イングランドでは年内に新たな抑制策は導入しない』との考えを示したことも好感された。

 

NY原油先物市場は続伸:株高を意識した買い優勢

NY原油先物市場は72.57ドル-75.99ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大による経済活動停滞への懸念が後退しつつある。まだ不確かだが重症化リスクが低いとの見方があり、行動制限はさほど強まらず、エネルギー需要の落ち込みは限られるとの観測が浮上している。アジア市場で73.50ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて72.57ドルまで下げたが、株高を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で、75.99ドルまで一段高となる場面があった。 

 

NY金先物市場は反落:米国株高を意識して伸び悩む

NY金先物市場は1803.60-1814.60ドルのレンジ相場となった。S&P500が史上最高値を更新するなど米国株が堅調だったことで、安全資産とされる金を買う動きが鈍った。ニューヨーク市場の序盤に1803.60ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで1814.60ドルまで買われた。しかし、米国株高を意識して伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引で1807.60ドルまで下げており、主に1810ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:長期ゾーンには月末絡みの買い

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.70%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは下落)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)1.47%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入った。 

 

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