FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な経済指標の結果を受け買い優勢

NYダウは196.67ドル高の35950.56ドル、ナスダックは131.49ポイント高の15653.38ポイントで取引を終了した。「オミクロン変異株の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低い」との英国の調査結果や食品医薬品局(FDA)が製薬会社メルク(MRK)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受け、安心感が広がり、寄り付き後は上昇した。さらに、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く、終日堅調に推移した。引けに掛けてはクリスマス前のポジション調整も膨らみ値位置を切り下げたが堅調なレベルを維持した。S&P500指数は最高値を更新した。VIX指数は18.63から17.96へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好で米長期金利上昇からドル買い優勢

ドル/円は、米国株高を受けたクロス円の上昇につれたほか、米10年債利回りが1.50%手前まで上昇したことも買いを促した。一時114.47円まで値を上げたが、対オセアニア通貨を中心にドル売りも強まったため上値は限られた。なお、11月米PCEコアデフレーターは前月比・前年比ともに市場予想を上回ったほか、11月米耐久財受注額も良好な結果だったが、為替相場への影響はほとんど見られなかった。 

 

ユーロ/ドルは、序盤はユーロクロスの下落に引きずられる形で1.1290ドルまで下げたが、その後はユーロ円の反発を受けて1.1340ドル手前まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は3日続伸:リスク選好の動きから買い優勢に

NY原油先物市場は72.27ドル-73.95ドルのレンジ相場となった。南アフリカや英国などでオミクロン株感染による入院リスクは低いとする研究結果が報告され、感染による経済停滞への過度な警戒感が後退。リスク選好地合いが強まるなか、原油先物は約1カ月ぶりの高値水準となる73ドル後半まで買われた。アジア市場で72.27ドルまで下げたが、ロンドン市場の中盤にかけて73ドル台を回復。欧米株高を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で、73.95ドルまで一段高となる場面があった。 

 

NY金先物市場は続伸:インフレヘッジとしての買い優勢

NY金先物市場は1799.00-1812.00ドルのレンジ相場となった。NY序盤は為替相場でドルがユーロに対し強含み、ドル建て金への売り戻し圧力が強まった。しかしながら1800ドル割れの底堅さが確認され、金のインフレヘッジとしての面が意識されると再び買いが優勢となった。ニューヨーク市場の序盤に1799.00ドルまで下げたが、インフレ関連の経済指標が市場予想を上回ったことから、換金目的の売りは減少した。一時1812.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に1810ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は下落:強いインフレ指標が確認され売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)0.68%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い1.49%で終了した。11月米PCEコアデフレーターが予想を上回るなど強いインフレ指標が確認できたことで債券売りが強まった。米国株高に伴って安全資産とされる債券需要が低下した面もあった。なお、本日の米債券市場は短縮取引だった。 

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