FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:原油安や米長期金利低下が重石に

NYダウは74.52ドル安の25509.23、ナスダックは3.46ポイント高の7891.78で取引を終了した。米中貿易摩擦への懸念から寄り付き後はもみ合う展開となった。原油価格の下落を背景に、シェブロンやエクソンモービルなど石油関連株が売られた。また、米長期金利の低下でゴールドマンサックスなど金融株が売られたことも相場の重石となった。米企業の決算発表がほぼ終了したことで、決算を手掛かりとした取引は乏しかった。VIX指数は10.85から11.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:エバンス米シカゴ連銀総裁のタカ派発言でドル買い

ドル/円は、米7月PPIやコア指数が前月比・前年比ともに予想を下回ったことを受けて一時110.85円付近まで売られたが、下押しは限定的だった。資源国通貨や欧州通貨に対してドル高が進んだ影響を受けた。また、エバンス米シカゴ連銀総裁は記者団に、強い経済がインフレを生んでおり、FRBの目標である2%に近づいたとの見解で、『緩やかな引き締め政策が正当化される可能性がある』と言及した。『2018年は、あと1回、または2回の利上げを予想している』とした。もともとエバンス米シカゴ連銀総裁は通常ハト派として知られており、同総裁の異例なタカ派発言がドル買いにつながった。ユーロ/ドルは、クロスユーロの下落をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1526ドルと6月21日以来の安値を付けた。イタリアのEU離脱懸念も根強く、政局不安がユーロ売り材料となった。

 

NY原油先物市場は続落:米中の貿易戦争の長期化懸念を嫌気

NY原油先物市場は一時66.49ドルまで売られた。昨日大幅に下落したことで、利食いの買いで67.41ドルまで上昇する場面もあった。しかし、通商・貿易を巡る米中の対立は長期化するとの懸念が広がったことが引き続き嫌気された。また、ドルが総じて高いことで、原油価格も割高感になり原油価格はじりじりと下がった。

 

NY金先物市場は反落:総じてドル高になったことを嫌気

NY金先物市場は一時1218.40ドルまで売られた。新興国通貨とオセアニア通貨に対するドル高が徐々にユーロを中心とした欧州通貨にも波及したことで、ドルで取引されると金価格に割高感が出て上値が重くなった。ただ、通商・貿易を巡る米中対立長期化に対する警戒感が広がっており、一部でリスク回避的な金買いも観測された。

 

米国債券市場は上昇:米露の関係悪化やイランへの制裁でリスク回避の買い

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%低い(価格は上昇)2.92%で終了した。米露の関係悪化や、イランへの制裁などで安全資産として債券買いが入った。クォータリー・ファンディング最終日の本日は30年債の入札が実施された。

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