FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中通商摩擦は残るものの買い優勢の展開

NYダウは136.42ドル高の25462.58、ナスダックは9.33ポイント高の7812.01で取引を終了した。中国政府が米国からの輸入品600億ドル相当への追加関税案を発表するなど、米中通商摩擦への懸念は残った。また、発表された米経済指標は市場予想を下回るものが多かったが、米株は買いが先行した。ホーム・デポは上値が重かったものの、IBMが3%超高、ファイザーは25超高など買いが集まり、指数をけん引した。また保険株も底堅い展開となり、引けにかけて強含み高値圏で引けた。VIX指数は12.19から11.72へ低下した。

 

NY外国為替市場:米中通商摩擦激化懸念がドルの重石に

ドル/円は、米7月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比+15万7000人となり、市場予想の+19万人を大きく下回ったほか、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が中国に対して『トランプ米大統領を過小評価しないほうがいい』と警告するとドル売りが優勢となった。その後に発表された米7月ISM非製造業指数などが相次いで予想を下回ったうえ、『中国は米国の液化天然ガスに対して25%の関税を検討』と伝わったことも売りを促し、一時111.10円まで下げ足を速めた。もっとも、111.00円にかけては本邦実需勢を中心に買いが観測されていることもあり、売りは一服した。NYダウが140ドル超上昇したことも支えとなり、その後は111.20円台でのもみ合いとなった。 ユーロ/ドルは、ユーロ円の下落を受けて1.1560ドルと日通し安値を付けたが、米長期金利の低下に伴って1.16ドル台を回復した。もっとも、引けにかけては安値圏まで押し戻されるなどさえない動きとなった。 

 

NY原油先物市場は反落:ロシア増産報道や原油需要減少思惑を嫌気

NY原油先物市場は一時67.87ドルまで売られた。イランはペルシャ湾で海軍の軍事演習を開始したと報じられたが、ロシアが7月に増産したことが政府公表のデータで明らかになったことや、米中貿易摩擦が経済を圧迫し、需要は減少するとの思惑が浮上した。また、米中貿易摩擦が経済を圧迫し、需要は減少するとの思惑が浮上した。さらにサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコによるアジア向け原油販売価格の引き下げなどを受けて、供給不安は和らいだことが原油価格の上値を抑えた。米国内の油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比2基減の859基と減少した。

 

NY金先物市場は反発:米中貿易摩擦への激化懸念から買い優勢

NY金先物市場は一時1228.50ドルまで買われた。一時1212.50ドルと2016年2月23日以来の安値を付けた。米国株は上昇したものの、米中貿易摩擦への懸念は消えていないことや中国人民銀行が元安阻止に動いたことなどを意識した買いが入った。この日発表された米7月雇用統計で非農業部門雇用者増加数が市場予想を下回ったことも買い材料視された。

 

米国債券市場は続伸:米中貿易摩擦の泥沼化で買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)2.95%で終了した。中国の報復関税表明で米中貿易摩擦が泥沼化の様相となり、安全資産とされる米債は買いが先行した。米7月米雇用統計で非農業部門雇用者数や米ISM非製造業指数が市場予想を下回ったことも、債券買いを下支えした。

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