FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:原油高とアップルが相場を下支え

NYダウは7.66ドル安の25326.16、ナスダックは95.40ポイント高の7802.69で取引を終了した。米中通商摩擦の激化懸念で売りが先行し、一時210ドル超安まで弱含んだ。しかしながら、米企業初の時価総額1兆ドルを突破したアップルが相場を下支えた。原油価格が反発すると、それまで弱かった石油関連株にも買い戻しが入った。NY時間午後には、一時20ドル超高まで強含んだ。引けにかけて再び売りにおされ、小幅なマイナスで終了した。VIX指数は13.15から12.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株の持ち直しでリスク回避の動き後退

ドル/円は、欧州時間には、米中貿易摩擦の激化懸念からNYダウや日経先物が下落したため一時111.30円近辺まで下落した。ただ、NY時間に入り、210ドル超安で始まったNYダウがプラス圏に浮上したうえ、日経先物も反発するなど株式市場が持ち直しを受けてショートカバーが強まる展開に111.70円近辺まで持ち直した。ユーロ/ドルはイタリアの2019年予算を巡って政府内で軋轢が生じているとの懸念から同国の株式・債券が急落した。ユーロが売られた欧州時間からの流れが継続した。終始さえない展開となり、一時1.1582ドルと7月19日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は続落:地政学リスクの高まりで買い戻し

NY原油先物市場は一時69.36ドルまで買われた。前日のEIA週間在庫統計における原油の積み増しを受けて需給の緩みが意識されると中、時間外取引では7月19日以来の安値となる66.92ドルまで下落した。イランは数日以内にホルムズ海峡で軍事演習を行うとの一部報道を受けて地政学リスクが高まったことで、押し目買いが優勢となり、目先のストップロスも重なる69.36ドルまで急反発した。また、クッシングの原油在庫減少との見方も買い材料となった。

 

NY金先物市場は続落:米7月雇用統計への期待から売り優勢

NY金先物市場は一時1215.30ドルまで売られた。米7月雇用統計への期待が高まっていることやユーロ安・ドル高の相場展開となったことから、金価格の上値が重くなった。1日に公表されたFOMCの声明では、『労働市場は引き続き力強さを増し、経済活動は力強いペースで拡大していることが示唆された』との見解が表明されており、9月利上げ観測が広がっていることも引き続き売り材料となった。

 

米国債券市場は反発:米中貿易摩擦激化懸念から買いが優勢

米国債券市場は長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.98%で終了した。貿易問題では米国の中国に対する強硬姿勢は変わらず、両者の対立激化への懸念が高まった。安全資産とされる米国債は買いが先行し、一時2.97%まで低下した。米株式市場が底堅い動きとなると債券買いも一服し、米87月雇用時計を控えて様子見ムードとなった。

 

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