FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:短期的な戻りを期待した買い優勢

NYダウは549.95ドル高の34511.99ドル、ナスダックは223.90ポイント高の14498.88ポイントで取引を終了した。前日に今年最大の下落幅(725ドル安)を記録した反動で、短期的な戻りを期待した買いが先行した。新型コロナ再流行への懸念を受けた売りが行き過ぎとの見方も浮上し、押し目買いに終日堅調に推移し引けにかけて上げ幅を拡大した。前日に下げが目立ったボーイングに買い戻しが集中し、1銘柄でダウ平均を70ドル程度押し上げた。決算への期待が高いアップルやマイクロソフトなども買われ、指数の上昇に寄与した。VIX指数は22.50から19.73へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル買いも110.00円手前で伸び悩み

ドル/円は、欧州時間に一時109.30円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となった。前日に急落した米国株相場が大幅反発すると、投資家のリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが先行した。日本時間夕刻に付けた109.74円を上抜けて一時109.95円まで値を上げた。一時は1.1260%前後と2月11日以来の低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じ、1.22%台まで戻したこともドル買いを誘った。ただ、節目の110.00円手前では戻り売りなどが出たためやや伸び悩んだ。110.00-30円に観測されている売りオーダーにも上値を抑えられた。なお、NYダウは一時650ドル超上昇したほか、日経平均先物は大証終値比390円高の2万7800円まで買われる場面があった。 

 

ユーロ/ドルは、米長期金利が上昇に転じたことを受けてユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1756ドルと4月5日以来の安値を付けた。22日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控える中、市場では『ECBがハト派姿勢を貫く』との見方が強まっており、ユーロの上値を抑えた面もあった。ただ、売り一巡後は買い戻しがやや優勢となり、1.17ドル台後半で値動きが鈍った。

 

NY原油先物市場は反発:リスク回避の動きが後退して買い優勢

NY原油先物市場は65.01ドル-67.20ドルのレンジ相場となった。前日の流れを引き継ぎ、売りが先行した。ただ、米国株が大幅反発し、米長期金利も上昇に転じ、リスク回避の動きが後退したことを受けて原油先物にも買い戻しが入った。また、今週発表の原油・ガソリンの在庫が減少するとの見方も買い戻しを後押しした。通常取引終了後の時間外取引で67.61ドルまで買われている。

 

NY金先物市場は小反発:換金目的の売りが一巡

NY金先物市場は1805.50-1825.90ドルのレンジ相場となった。コロナ感染拡大で先行き景気に対する警戒感が強まり、投資家のリスク回避姿勢が高まっている中、逃避資産の金は買いが先行し、一時1825.90ドルまで上昇した。ただ、米株が大幅反発したことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進んだことを手がかりに買いは失速し、小幅高で取引を終えた。通常取引終了後の時間外取引では1810ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は反落:米国株反発で長期債券買い優勢

米国債券市場で中期ゾーンは続伸(利回りは低下)し、長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)0.19%、米10年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)1.22%で終了した。前日のリスク回避の流れを受けて債券買いが優勢となり、利回りは一時1.1260%前後と2月11日以来の低水準を付ける場面があった。ただ、米国株相場が大幅に反発すると投資家心理の悪化に歯止めがかかり、一転債券売りが優勢となった。 

 

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ