FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:良好な米経済指標結果を受け買い優勢

NYダウは318.19ドル高の34548.53ドル、ナスダックは50.42ポイント高の13632.84ポイントで取引を終了した。週次失業保険申請件数が前週から予想以上に減少したため労働市場や景気回復期待に寄り付き後は上昇した。また、この日発表の米経済指標が良好な内容となったことを受けて、金融や消費関連など景気敏感株が買われた。一方、バイデン政権によるコロナワクチン特許除外を支持する方針が警戒され一時下落に転じたが、ドイツのメルケル首相が特許除外に反対姿勢を示したため、安心感から上昇に転じ、引けにかけて上げ幅を拡大した。VIX指数は19.15から18.39へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下がドルの重石

ドル/円は、前週分の米新規失業保険申請件数や1-3月期米非農業部門労働生産性速報値など一連の米経済指標が予想より強い内容となったことを受けて、円売り・ドル買いが先行し、一時109.39円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値109.43円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.55%台まで低下したことも相場の重石となり、一時108.96円と日通し安値を更新した。 

 

ユーロ/ドルは、欧州時間発表の3月独製造業新規受注が予想を上回ったことでユーロ買い・ドル売りが先行した。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て、一時1.2072ドルと日通し高値を付けた。その後の下押しも1.2044ドル付近にとどまった。

 

ブラジルレアルは堅調だった。対ドルでは一時5.2585レアル前後と1月21日以来の高値を付けたほか、対円では20.74円と昨年12月11日以来の高値を更新した。ブラジル中銀は5日(日本時間6日早朝)、市場予想通り政策金利を0.75ポイント引き上げて、3.50%とすることを決定した。声明では『次回会合については、金融刺激の度合いで同程度の追加調整を伴う部分的な正常化プロセスの継続を予想している』と指摘し、6月会合でも同程度の追加利上げを実施する見通しを示した。 

 

NY原油先物市場は続落:ポジション調整的な売りが優勢

NY原油先物市場は64.50ドル-65.98ドルのレンジ相場となった。石油消費大国・中国の経済活動活発化や新型コロナウイルスワクチン普及による欧米景気回復への期待感が高まるなか、時間外では66ドル手前まで強含む場面があった。もっともNY勢の本格参入後は売りが終始優勢になった。国別の石油消費量が世界で3番目に多いインドで、新型コロナウイルスの感染状況が悪化の一途をたどっていることが嫌気された。一時64ドル半ばまで上値を切り下げた。ポジション調整的な売りが活発となった。

 

NY金先物市場は大幅続伸:米長期金利低下が下支え

NY金先物市場は1781.80-1818.60ドルのレンジ相場となった。ドル安で割安感がでたことや、米長期金利の低下による相対的な魅力上昇などに後押しされて1800ドル台に乗せに成功した。テクニカル的な買いも巻き込み1818ドル台まで上値を伸ばした。約3.6%高の銀先物や2%超高のプラチナなどにつれた買いも見られた。

 

米国債券市場は横ばい:4月米雇用統計結果を控え方向感出ず

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ1.57%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数など、この日発表の米経済指標は良好な内容が相次いだものの、明日の4月米雇用統計を前に様子見ムードも強く方向感は出なかった。

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