FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ポジション調整の目的の売りが優勢

NYダウは61.92ドル安の33981.57ドル、ナスダックは121.97ポイント高の14138.78ポイントで取引を終了した。強い企業決算や回復期待に寄り付き後は上昇した。その後、ディーズ国家経済会議(NEC)委員長が所得100万ドルを超える納税者に対するキャピタルゲイン課税を週内に提案する可能性を示唆したことが警戒され、NYダウは下落に転じた。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)やバイデン米大統領の増税案に関する演説など、重要イベントが目白押しとなるため、ポジション調整目的の売りが優勢となった。VIX指数は17.33から17.64へ上昇した。

 

NY外国為替市場:新規の手掛かり材料乏しくこう着

ドル/円は、米3月耐久財受注速報値が予想を下回ったためドルが軟化したが、4月ダラス連銀製造業活動指数が3年ぶり高水準となったほか、冴えない2年債や5年債入札結果を受けた金利の上昇でドル買いが優勢となった。しかし、NYダウ・米長期金利の動きが鈍く、新規の手がかりが乏しい中、108.10円台でこう着した。今週に日米金融政策イベントを控えており、一方向に大きく傾きにくい面もある。

 

ユーロ/ドルは、パネッタECB理事のハト派発言で、ECBが当面緩和策を維持するとの見方にユーロ売りが優勢となったのち、ドイツが今年の経済成長率予測を引き上げたほか、ワクチン対象を6月初旬に全成人に拡大すると発表したため回復期待を受けたユーロ買いが強まった。 東京タイムにつけた約2カ月ぶりの高値1.2117ドルを頭にNY序盤は1.2061ドルまで調整が入ったが、動きが一巡すると1.20ドル後半で動意が鈍っている。

 

NY原油先物市場は反落:OPECプラスの会合控え神経質な展開

NY原油先物市場は60.66ドル-62.31ドルのレンジ相場となった。インドで直近3日間のコロナ新規感染者数が100万人を超えるなど、感染拡大・規制強化によるエネルギー需要の落ち込みへの懸念や、リビアの石油輸出が再開したことが原油の上値を圧迫した。ただ、今週に石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する『OPECプラス』の会合を控え、売りが一巡すると買い戻しが入り、一時プラス圏に浮上した。アジア市場で62.31ドルまで買われたが、まもなく反落し、ニューヨーク市場の序盤にかけて60.66ドルまで下落した。その後は62ドルを挟んだ水準で推移し、やや下げ渋る展開となった。

 

NY金先物市場は小反発:様子見ムード強く方向感出ず

NY金先物市場は1768.20-1783.10ドルのレンジ相場となった。先週後半下落の反動で買いが先行するも、新規材料が乏しい中、値動きは限られた。28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)の会見でインフレに関する見解を見極めたいこともあり、様子見ムードが強い。アジア市場で1783.10ドルまで買われた後、ユーヨーク市場の序盤にかけて1768.20ドルまで下げたが、米国株式の動向を意識した買いが入っており、時間外取引で1781.80ドルまで戻す場面があった。

 

米国債券市場は続落:重要イベントを控え方向感出ず

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.57%で終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)やバイデン米大統領の増税案に関する演説など、今週予定されている重要イベントを前に大きな方向感は出なかった。この日行われた国債入札は強弱まちまちの結果となった。 

 

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