FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米長期金利の上昇一服で押し目買い

NYダウは30.30ドル高の31832.74ドル、ナスダックは464.66ポイント高の13073.82ポイントで取引を終了した。経済協力開発機構(OECD)が2021年世界、米国経済の成長見通しを引き上げたほか、米国の新型コロナウイルス追加経済対策が成立する見通しとなったことで投資家心理が上向き、買いが広がった。懸念されていた3年債入札も好調な結果となり米国債相場が堅調に推移し、米長期金利の上昇が一服したことで、これまで軟調だったアップルやマイクロソフトなどグロース(成長)株に押し目買いが入り相場を押し上げた。NYダウは一時340ドル超上昇し、取引時間中の過去最高値を更新する場面があった。VIX指数は25.47から24.03へ低下した。

 

NY外国為替市場:好調な3年債入札で米長期金利低下でドル売り優勢

ドル/円は、アジア時間に一時109.23円と昨年6月8日以来約9カ月ぶりの高値を付けた反動で利食い売りや戻り売りが優勢となった。欧米株価の上昇を受けて、一時108.97円付近まで持ち直す場面もあったが、109円台に乗せることは出来なかった。米3年債入札が好調な結果となったことで、米長期金利が低下傾向を強めると円買い・ドル売りがじわりと強まり、一時108.38円と日通し安値を更新した。経済協力開発機構(OECD)はこの日、2021年世界経済の成長率見通しを前回の4.2%から5.6%に上方修正したほか、米成長見通しを前回の3.2%から6.5%に引き上げたものの、為替相場への影響は限定的だった。 

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1916ドルと日通し高値を付けたものの、1.1920-50ドルに観測されている売りオーダーに上値を抑えられると伸び悩んだ。一時1.1882ドル付近まで下押しした。もっとも、1.1829ドル付近に位置する200日移動平均線がサポートとして働いており、下値も堅かった。

 

NY原油先物市場は続落:達成感からの調整安が継続

NY原油先物市場は63.76ドル-65.98ドルのレンジ相場となった。週明けに北海ブレント原油先物が節目の70ドル台へ上振れて達成感が生じて以降、原油相場の調整安が継続した。NY原油先物が目先的な下値の節目とされた65ドルを割り込んだことも心理の悪化につながっている。投機筋の売りも入っているようで、明日の米週間原油在庫の発表を前に、下落方向でポジション調整が進んだ。ロンドン市場で65.98ドルまで戻したが、供給不安はある程度解消されており、ニューヨーク市場で64ドルを下回り、通常取引終了後の時間外取引で63.76ドルまで下落した。

 

NY金先物市場は反発:米長期金利の低下とドル安で買い優勢

NY金先物市場は1676.70-1718.70ドルのレンジ相場となった。米金利の上昇を嫌気して売られていたナスダック総合指数も大幅に反発するなど主要3指数がすべて上昇と米株高となった。リスク選好のドル売り優位となった。ドル建て価格に割安感が生じ、金相場は上昇した。アジア市場の序盤で1676.70ドルまで下落したが、米長期金利の低下を受けて金先物は反転した。ロンドン市場で1700ドル台を回復し、ニューヨーク市場の序盤にかけて1718.70ドルまで買われた。ただ、株高を意識した売りも観測されており、時間外取引では1710ドル台でもみ合う状態が続いている。

 

米国債券市場は反発:下落が続いた後の押し目買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)1.53%で終了した。足もとで相場下落が続いたあとだけに押し目買いが優勢となった。3年債入札が『堅調』と受け止められたことも相場の下支え要因となった。

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